野菜に必要な肥料 まとめ

今回は肥料について詳しくまとめていきます。

野菜作りは様々な作り方がありますので、自分に合った栽培方法を見つけるためにも肥料について勉強していきましょう。

野菜に必要な栄養素

野菜を育てるために重要とされる3大栄養素というものがあります。
葉を育てる「窒素(N)」 花や実を育てる「リン酸(P)」 根や茎を育てる「カリウム(K)」があげられます。
野菜のどの部分を食べるのかを意識するとわかりやすいですね。

その他にもマグネシウムや鉄など多くの微量要素があります。

肥料の種類を知ろう

肥料にはりん鉱石や空気中の窒素を固定化したものから作られる「無機質肥料(化成肥料)」と動物の糞や落葉など有機質なもので構成される「有機質肥料」に大きく分けることができます。

無機質肥料の詳しい解説

◯無機質肥料のメリット

・足りない栄養をピンポイントで補える

・様々なタイプがあり、効き目をコントロールできる

・少量で利き目が出る(輸送コストが低い)

・肥料計算・管理がしやすい

・保管がしやすい

×無機質肥料のデメリット

・依存すると土がパサパサ、微生物の住処がなく、病気や害虫に弱くなる

・細かい微量要素を補いきれない

・購入コストがかかる

☆無機質肥料の種類

よく野菜に使われる「8−8−8」などの成分表示は「窒素(N)ーリン酸(P)ーカリウム(K)」の順番で表示されており窒素8%、リン酸8%、カリウム8%という意味なので購入の際に成分割合を確認しよう。

1.固形

大きさによって、効き目の速さや持続時間が変わる、一般に小さければ速く効き、大きければ長く効く。


2.液体

即効性があるが持続性はない。希釈タイプやストレートタイプがある。


3.苦土石灰・消石灰

酸性土壌を改善できるアルカリ性肥料。作物に適したphにすることで根から栄養の吸収を促進する。
苦土石灰はマグネシウムも補うことができる。


4.その他

他にも様々な商品がある。正しく栄養素を理解して、無駄な出費を抑えよう。

有機質肥料の詳しい解説

◯有機質肥料のメリット

・微生物や益虫の住処となる有機物を補うことで、病気を減らし、害虫を淘汰する効果がある

・微量要素を補うことができる

・効き目の持続期間が長い

・土がふかふかになり、程よい水捌けと水持ち(保水力)のある土になる

・無償で手に入る場合がある

×有機質肥料のデメリット

・現代の野菜の栄養を補うには大量に入れる必要がある

・効き目が出るまでに時間がかかる

・購入コスト、輸送コストが高い

・肥料計算が難しい

・保管場所を選ぶ必要がある。

☆有機質肥料の種類

1.動物の糞

牛糞:牛の糞と寝床の敷き藁を混ぜて発酵させたもの。繊維質な糞と敷き藁のため、水はけも少し良くなる。


豚糞:牛糞に比べ匂いが強い、餌が穀物系のため牛糞より重い土になる。牛糞とブレンドのものもある。


鶏糞:匂いが強く、ほぼ粉末で有機質が少ない。すぐに分解されるため、早く効果が出る。価格が安い。


2.腐葉土

クヌギやコナラなどの広葉樹の落葉を発酵させたもの。空気を含み水はけが良くなる。買うなら価格は高め。


3.カキ殻石灰

酸性土壌を改善できるアルカリ性肥料。作物に適したphにすることで根から栄養の吸収を促進する。


4.その他

他にも馬糞、リン酸を補うことができる草木灰、微量栄養素を補うことができる骨粉・油粕、土質を改善するくん炭など様々なものが有機質肥料として扱われている。

まとめ

上記のように無機、有機共にメリット、デメリットがあります。

無機に依存しては長期的に畑を使うことができなくなりますし、有機だけでは現在の品種改良された甘く大きい野菜を育てる事は難しい。
管理人のお勧めは「両方をバランスよく使う」ことです。

作物を植え付ける前の「土づくり」で使う「元肥」には有機質肥料をたっぷりと。
生育途中に足りなくなった肥料を追加する「追肥」には無機質肥料で調整するとバランスがいいでしょう。

正しい知識を身につけて楽しい家庭菜園を作りましょう!

この記事の著者

AUSTRI制作担当

iosu

いおす

プロフィール

役目を終えた樹木たちに新たな活躍の場を。という想いの元、カトラリー・調理器具を中心に様々な木工品を提案しています。 10年程、農業全般に携わってきたため、もっと多くの人に、自然に触れてほしい、身近に感じて欲しいと思い、家庭菜園やお庭の管理など幅広い生活の知恵を発信していきます。