収量アップ!手間ダウン!のマルチングについて解説

こんにちは!iosuです。

畑をやっていると「マルチやってるか〜?」とかマルチマルチと耳にしたことはありませんか?
農業界では「マルチ」=「マルチ商法」! ではなく「マルチング」のことです。
もし「マルチやった方がいいぞー」と言われてもびっくりしないでくださいね。

それでは解説していきます。

マルチングって何??

マルチングとは? 効果は?

作物を植え付ける畝(うね・一段高くなった作物を植える列)を覆い隠すことで、
水分の蒸発・雑草の発生・泥はねによる病気を防ぎます!
保水力・地温を高め、収穫量のアップが期待できます。

一般的には黒マルチ、透明マルチ、銀マルチなどのビニールシートを指すものが多いです。

ビニールはちょっと・・・という方にも私が今も実際にやっている方法をいくつか紹介します。

マルチング 苗

ビニールマルチの種類

農家さんもやっている主流な方法はこのビニールマルチです。
乗用式の機械で耕運・畝立て・マルチ張りまで一気にやってくれるものもあります。


マルチシートはカラーバリエーションがあります。色ごとに意味があるので紹介していきます。

ビニールマルチの色について

黒マルチシート

黒色の特性を活かして、表面に日光を集め、地温が上がりすぎないようにしています。
最も一般的なマルチシートです。


夏場の強い日差しだと、表面がかなりの高温になるため、植物の葉や茎が直接マルチシートに触れないように気をつけましょう。私は炎天下にサツマイモの苗を斜め挿しにして1時間でいい匂いがしてくるくらいカラカラにしてダメにしたことがあります。


銀マルチシート

地温はそこまで上がりません。銀色の特性を活かして、害虫アブラムシ対策に良いとされています。

具体的には、銀色はアブラムシを撹乱する効果があると言われているためです。

断言していないのは、絶対の効果は保証できないためです。


ご興味ある方は是非実験してみてください。


透明マルチシート

透明なビニールマルチシートです。

上記2つに比べ、ビニールハウスのようにシートの中に日光を集めるので、温室効果が発生して地温を高めてくれます。

冬の栽培や、多少時期をずらした場合の栽培などに適しています。


このように栽培の時期・地域・品目によって地温を上げたいかどうかなどで使い分けるといいでしょう。

おすすめのビニールマルチの特徴

生分解性マルチシート

ビニールマルチは名前の通りビニールです。収穫が終わって剥がすときにどうしても破れて残ってしまったり、そもそもあまり土に帰らないビニールを畑に入れるのは抵抗のある方がいるのではないでしょうか?私もそうです。

そんな方にはこちらのマルチシートがおすすめです。

生分解素材を使っているため、多少の取り残しがあっても分解されるので安心です。


穴あきマルチシート

苗を植え付けるとき、ひとつひとつ穴を開けていくのですが、初めから穴が空いているタイプのものもあります。

用途が決まっている場合はこちらを選択するのも一つかと思います。


家庭菜園の規模ならコスパや汎用性を重視してマルチカッターの使用をおすすめします。


自然のマルチング(有機マルチング)

マルチングは何もビニールマルチでしかできないわけではありません。
家庭菜園のように小規模であれば是非おすすめしたいのがこちらのマルチング方法です。

有機マルチング

一般的には「藁(わら)」でおこなうのが一般的ですが、買うと高いし、都心ではなかなか手に入りにくいですよね。
稲科の草花や雑草を刈り取ったものを敷ければとてもいいですが、おすすめは「抜いた雑草をひっくり返して置いておく」方法です。ちょっとびっくりするかもしれませんが、生えてきたら、抜いて畝に置くを繰り返します。根を上にして置くと干からびてマルチになります。そうすることで、有機質を入れて微生物の住処を増やすという発想です。


家庭菜園のように小規模だからこそできるやり方ですが、小規模なら帰ってお手軽です。

さらにうちではAUSTRIの木工品制作で出た木屑を撒いてから、これを行なっています。

もしお近くで、剪定枝を砕いたチップなどがもらえれば、それを利用するのも手です。


このように有機マルチでは身近にあるものを利用して、マルチングを行なっていきます。
ただし、私が失敗したおすすめできない物も紹介します。

管理人ふーの失敗例

「芝生を刈ったもの(サッチ)」・・・芝の生命力は凄まじいです。畑に芝が根を伸ばし大変なことになりました。
「米糠(こめぬか)」・・・有機物は分解するときに窒素をエネルギーとして使用します。米糠はとても分解が早いため、作物が必要な窒素まで使用して分解してしまいますので、作物に栄養がいかなくなってしまいますので米糠でマルチングはやめましょう。

この性質を利用して肥料が効きすぎた場合には、逆に米糠を入れることもあります。

肥料として入れる場合は、植え付けの1ヶ月以上前に元肥として入れましょう。
野菜に必要な栄養に関しては、こちらの記事でも解説していますので併せてご覧ください。

↓↓

野菜に必要な肥料 まとめ

まとめ

いかがだったでしょうか?

マルチングの効果は
・雑草を抑える
・水分の蒸発を防ぐ(保水力を上げる)
・地温を上げる
効果があります。

マルチングを上手に利用して、管理を楽にして収量をアップさせましょう!
それでは楽しい家庭菜園を!

AUSTRI制作担当

iosu

いおす

プロフィール

役目を終えた樹木たちに新たな活躍の場を。という想いの元、カトラリー・調理器具を中心に様々な木工品を提案しています。 10年程、農業全般に携わってきたため、もっと多くの人に、自然に触れてほしい、身近に感じて欲しいと思い、家庭菜園やお庭の管理など幅広い生活の知恵を発信していきます。